三沢光晴

そのエメラルドグリーンは

風を切り裂くという

僅かにだが重たい効果音を確かに発しながら

 

そのエメラルドグリーンは

いつまでも色褪せないという

鋼鉄のようにそこに確かな手応えを感じながら

 

やはり

美しかった

真似の出来ないその華麗さ

だが

己の身を削るかのように

 

悦びと苦痛

受け入れる覚悟

色のあるその空間

寡黙なアサシン

 

 

それはそうと

 

日々、否、毎日、否

きっと永遠に

僕をイラつかせる

些細なこと

口角が僅かに上がるだけの

チープな喜び

 

 

だとしたら尚

 

忘れたい出来事

忘れられない想い

 

誰にも言えない秘密

君が犯した罪

 

 

だけど

 

全てを

綺麗に

水に流してくれるって

 

 

それは

エメラルドフロウジョン

 

君も一度は聞いた事があるんじゃないかな

 

エメラルドフロウジョン

 

それが

エメラルドフロウジョン

 

だがしかし

 

もう僕らは

それを

その圧倒的な輝きを

見る事が出来ない

 

 

 

三沢光晴に捧ぐ