Jeff Buckley
吐く息は
とても艶やかで色っぽく
むしろ神がかっている
そのヴィブラートは
人々を虜にしながらも
永遠に続くかのようだ
死がわかつ
血を
死がわかつ
関係を
死がわかつ
心を
死がわかつ
きっと全てを
そして
ライラックが揺れている
そんな季節がまた
ライラックが揺れている
僕の為ではなく
ライラックが揺れている
君の為になお
ライラックが揺れている
君はもう見ただろうか
全てを知るのに
そう長くはかからなかった
それは必然的で
初めから
決まっていた
だからこそ
愛する人の為に
愛した人の為に
その声を響かせて
永い別れだとしても
語るのは
これで最後になるだろう
今も川辺に佇んで
永い別れだとしても
きっと君を
待ち続けるよ
今も川辺に佇んで
ライラックワインを飲みながら
君の好きだった
ライラックワインを飲みながら
そして
幸せに満ちていますように
そう祈りながら
ジェフ・バックリーに捧ぐ