お前、かたちを変えてしまうぞ

歪なかたちをしたそれをグロい愛と呼んだ

 

どうやら僕の目論見は外れ

足元から冷たい波に呑まれていくように

深く鈍色の後悔だけを残した

 

きっと君は去るのだろう

修復の出来ないガラス細工のような硬さと繊細さ

そうゆう感覚だけを残して

 

いつの頃からか

言葉が意味を持たない

そんなところまで来てしまっていた

限りなく深く、暗い穴の中

そんなところへ

 

唯一、体を求め合う事にのみ意味があり

生暖かい吐息を耳元で感じながら

その見開かれた目の奥底の景色が見たいと願う

そこには果たして誰が、そしてどんな景色が広がっていたのか

 

無邪気さが柔らかい粘土のような愛情の形を変えてゆく

抉り取り、付け足して、叩きつけ

そして鋭利なナイフの切っ先を突き立てた

生暖かく、赤い血が通うはずのものに

やがて出来上がったグロテスクなそれは

形容し難く、だが僕の目を完全に奪う

そこには無数のグロい花が咲いていた

 

殺したいほど、誰かの事は憎めるのに

殺したいほど、誰かの事を愛せない

 

 

やがて、それが精神を蝕んだけれど

決してグロテスクなそれらの所為では無く

問題は生きている僕の方にある

 

どんなに目を背けたくなるようなグロテスクな愛でも

それを信じるしか無い

 

そして、、、

 

殺したいほど貴方の事を愛せた時

このグロい花を貴方に捧げる